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新築でマグネットウォールをやめた理由とは?後悔しないための7つのデメリットと注意点
新築のお家づくりで人気の「マグネットウォール」。
Instagramなどで見るたびに「便利そうだな」「我が家にも採り入れたいな」と夢が膨らみますよね。
ただ、その一方で「いくらくらいかかるんだろう?」「ちゃんとくっつくのかな?」といった現実的な不安も…。
実は、こうした点が理由で採用を見送る方がいるのも事実です。
今回は、実際に新築でマグネットウォールの採用を“やめた方”のリアルな声をもとに、後悔しないために知っておきたい7つの注意点を解説します。
費用の目安や場所別のおすすめ活用法もご紹介していますので、ぜひ家づくりの参考にしてくださいね。
【この記事でわかること】
・新築でマグネットウォールの採用をやめた人のリアルな理由
・デメリットを解消し、失敗しないための具体的な計画のコツ
・マグネットウォールを最大限に活かす、おすすめの設置場所と使い方
・費用や磁力に関する、よくある疑問への答え
目次
まずは知っておきたい!新築でマグネットウォールをやめた7つの理由
憧れのマイホーム。計画段階で「マグネットウォール(磁石がつく壁)」を候補に挙げる方は、最近とても増えています。
ただ、その魅力だけで採用を決めてしまい、後から「こんなはずじゃなかった…」と後悔されるケースがあるのも、また事実。
そうならないために、実際に採用を見送った方々のリアルな理由を7つ見ていきましょう。
理由1:想像していたより、費用がかかる
マグネットウォールは、一般的な壁紙(クロス)仕上げと比べると、どうしてもコストが上がりがちです。
家づくりでは他にも、キッチンや床材、窓の性能など、こだわりたい部分がたくさんありますよね。
「マグネットウォールの予算を、食洗機やキッチンのグレードアップに回した方が、日々の暮らしの満足度は高いかも…」と、費用対効果を考えて、採用を見送った方もいらっしゃいます。
関連情報:マイホーム購入前に必読!後悔しない予算の決め方と諸費用のすべて
理由2:「思ったより磁力が弱い…」という現実
「楽しみにしていたのに、A4用紙1枚ですら、ずり落ちてきてしまう…」
これは、マグネットウォールで最もよく聞かれる後悔の一つです。
実はこの“磁力の強さ”は、壁の中に施工する下地の種類によって変わってくるため、計画段階でしっかり確認しておく必要があります。
理由3:壁の見た目や質感がイメージと違った
「もっとフラットですっきりした壁を想像していたのに、光の加減で見える凹凸が気になる…」
「インテリアに馴染む、マットな質感が良かったな…」
カタログの写真だけでは伝わらない、この「質感」のイメージ違いが、後悔の原因になることがあります。
理由4:傷や汚れがつきやすく、お手入れが大変そう
マグネットをつけたり外したりを繰り返すことで、壁の表面に細かい傷がつきやすくなります。
特に、お子さまが使う場所は、引きずり傷や手垢汚れも気になるところ。
「きれいな状態を保つのは大変そう…」と感じたために、採用を見送る方もいらっしゃいます。
理由5:将来、壁のデザインを変えるのが難しい
一度壁の中にマグネット下地を施工してしまうと、数年後「やっぱり普通の壁に戻したい」と思っても、壁紙を張り替えるような手軽さでは元に戻せない可能性があります。
将来的なお部屋の使い方や、インテリアの好みの変化を考えると、採用に慎重になるのは自然なことかもしれません。
理由6:設置できる場所に制限がある
「ここにマグネットウォールがあったら便利なのに…」と思っていた場所でも、お家の構造や安全性の問題で、設置が難しい場合があります。
例えば、湿気が多くて下地が錆びる可能性のある場所や、コンセント・スイッチが多くて施工が複雑になる場所などがそれに当たります。
理由7:「結局、あまり使わなかった…」という、もったいない未来
「便利そう!」という憧れで設置したものの、いざ暮らしてみると
「何を貼っていいかわからない」「掲示物がごちゃごちゃして見えて、かえってストレスに…」
せっかくのマグネットウォールが“宝の持ち腐れ”になってしまうのは、とてももったいないですよね。
ここまで、マグネットウォールを採用しなかった方のリアルな理由を7つ見てきました。
「やっぱり、マグネットウォールって難しいのかな…」と、少し不安になってしまったかもしれませんね。
でも、ご安心ください。実は、これまで挙げてきた7つの悩みはすべて、家づくりの計画段階でポイントを押さえれば、きちんと解決できるものばかりなんです。
次の章では、これらの問題を解決し、「採用して本当によかった!」と心から思えるマグネットウォールを実現するための、具体的な計画のコツを詳しくご紹介します。
関連情報:後悔しない家づくりの鉄則!失敗事例から学ぶ間取り・土地・資金・会社選びの成功術

マグネットウォールのデメリットを解消する計画のコツ
ここからは、先ほどの7つの悩みを解消するための、具体的な計画のコツをご紹介します。
この順番で考えていけば、きっとあなたのお家にぴったりのマグネットウォールが見つかりますよ。
コツ1:まず決める!「何のために」「どこで」「誰が」使う?
これが一番大切なスタート地点です。
なぜなら、「結局使わなかった…」という後悔を防ぐだけでなく、この後の面積や必要な磁力の強さを決めるための、すべての土台になるからです。
まずは家族で、「我が家なら、どんな風に使ったら毎日が楽しくなるかな?」と話し合ってみましょう。
活用例:「リビングの子どもギャラリー」「玄関に家族の伝言板」「キッチンのレシピ置き場」など
コツ2:「壁一面」と「範囲指定」、後悔しない広さの決め方
マグネットウォールを検討される方の多くが、「壁一面」での設置をイメージされるかもしれません。
見た目もすっきりしますし、ダイナミックに使えるので、とても使いやすくなります。
ただ、その一方で、「費用がかかる」「後から変更しにくい」という理由で、壁一面に施工したことを後悔する声があるのも事実です。
そこで、「本当に使う範囲」に絞って計画するというのも一つの選択肢です。
【「範囲を絞る」ことのメリット】
・コストを抑えられる
・万が一、将来デザインを変えたくなった時の工事が小規模で済む
・壁にメリハリが生まれ、かえっておしゃれに見えることも
もちろん、「壁一面」にあれば便利なため、どちらが良いかはあなたの使い方やご予算次第です。
後悔しない“ちょうどいい広さ”を見つけるためには、まずは「メインで貼りたいモノ」を基準に、必要なサイズ感を把握してみることから始めてみましょう。
コツ3:貼りたいモノで選ぶ「下地」
「思ったより磁力が弱い…」という後悔は、ここで防ぎます。
壁の心臓部である「下地」を、貼りたいモノに合わせて選びましょう。
| 下地の種類 | A4用紙1枚 | A3画用紙 | フック(約300g) | コスト目安 (相対) |
こんな方におすすめ |
|---|---|---|---|---|---|
| 鋼板(鉄板) | ◎ | ◎ | ◎ | 高 | とにかく磁力を最優先したい。重いものも気兼ねなく吊るしたい方。 |
| マグネットクロス | ◎ | 〇 | △ | やや高め | 仕上げの美しさを重視しつつ、ポスターや軽いフックを使いたい方。 |
| 鉄粉シート | ◎ | 〇 | × | 普通 | コストを抑えつつ、紙類を貼るのがメイン。リフォームで導入したい方。 |
| マグネット塗料 | 〇 | △ | × | 普通 | 壁の色にこだわりたい。DIY感覚で、広い範囲に気軽な掲示スペースが欲しい方。 |
一番強力なのは鋼板ですが、その分コストもかかります。
目的と予算のバランスを一緒に考えていきましょう。
コツ4:仕上げ材は「お手入れのしやすさ」で選ぶ
「傷や汚れが気になる」という悩みは、壁の表面を覆う「仕上げ材」の選び方で解決できます。
特に毎日使う場所には、機能性の高いものがおすすめです。
・キッチン → 油はねや調味料の汚れもさっと拭き取れる「キッチンパネル」タイプの仕上げ材や、表面がつるっとした「ホーロー」素材も選択肢になります。
・ダイニングや子ども部屋 → 汚れに強く、水拭きできる「フィルム汚れ防止壁紙」や「フッ素樹脂加工の塗料」が最適です。
・書斎や玄関 → 質感やデザインを重視した、おしゃれな壁紙を選ぶのも良いですね。
コツ5:見た目の最終確認!ショールームと打ち合わせで
「イメージと違った…」という失敗を防ぐための最終チェックです。
まずは、ショールームなどで、実際に施工された壁の質感(光が当たった時の凹凸感など)を体感するのが一番です。
その上で、打ち合わせの際に、仕上げ材のサンプルなどを床材など他の内装材と比較して、空間全体の色や素材のバランスを確認しましょう。
コツ6:長く楽しむための、簡単な「マイルール」
すべての計画が決まったら、最後に、暮らし始めてからのことを想像してみましょう。
採用前に、簡単な「マイルール」を家族で話しておくと、壁がごちゃごちゃせず、いつまでもお気に入りの場所であり続けますよ。
ルール例1:飾る作品は「今月のベストワン」だけにする。
ルール例2:月に一度、「リセットデー」を作って壁を空っぽにする。
この楽しい会話の時間が、後悔しない家づくりの何よりの秘訣かもしれませんね。
関連情報:住みやすい家の特徴とは? 動線を考慮した間取りと押さえたいポイント

新築でマグネットウォールを採用するならどこ?おすすめの場所と活用アイデア
計画のコツがわかったところで、次は「どこに作ると便利なの?」という疑問にお答えします。
実際の暮らしをイメージしながら見ていきましょう。
キッチン:毎日の家事が楽しくなる「見せる壁」
油や水はねが少ないコンロ脇やパントリーの壁におすすめです。
お気に入りのレシピカードや、タイマー、よく使う軽量スプーンなどを吊り下げれば、調理効率もアップ。
ご家族へのメッセージボードとしても活躍します。
子ども部屋・リビング:創造性を育むギャラリースペース
お子さまが描いた絵や工作を、画鋲の穴を気にせず自由に飾れるのは嬉しいですよね。
リビングの一角に設ければ、家族みんなのコミュニケーションの場にもなります。
マグネット式の知育玩具で遊ぶスペースとしても人気です。
玄関・廊下:家族の情報を一元管理
学校のプリントや地域の回覧板、提出期限のある書類など、つい散らかりがちな紙類は玄関近くの壁に集約。
ご家族それぞれのスケジュールを共有するカレンダーを貼るのも良いですね。
マグネット式のキーフックも便利です。
書斎・ワークスペース:思考を整理するアイデアボード
タスクリストや資料、インスピレーションを受けた写真などを自由に貼り替えて、思考を整理するスペースに。
壁一面をホワイトボードのように使える仕上げ材を選べば、直接書き込むことも可能になり、仕事や勉強がさらにはかどります。
関連情報:おしゃれなリビングを作るためには?作り方のコツをご紹介します!

マグネットウォールに関する、よくあるご質問(Q&A)
最後に、お客さまからよくいただく細かい質問にお答えします。
Q. マグネットウォールの主なデメリットって何ですか?
A. 特に多く聞かれるのは、
①思ったより費用がかかる
②下地によって磁力が大きく変わる
③壁の質感がイメージと違うことがある
④傷や汚れがつきやすい
といった点です。
ただ、これらはすべてご紹介した計画のコツを実践することで、事前に防ぐことができます。
Q. スマホやパソコンなど、電子機器への影響はありませんか?
A. 基本的には心配ありません。
壁自体が磁気を発しているわけではなく、あくまで「磁石がくっつく」壁だからです。
ただし、クレジットカードなどの磁気カードや、ペースメーカーなどの精密医療機器をお使いの場合は、強力なネオジム磁石などを直接近づけるのは避けた方が安心です。
Q. おすすめのマグネットはありますか?
A. デザイン性と機能性を兼ね備えたものがおすすめです。
最近は、インテリアに馴染む木製や真鍮製のおしゃれなマグネットがたくさんあります。
また、フック付きやバータイプ、ラックタイプなど、用途に合わせてさまざまな形状のものを選ぶと、活用の幅がぐっと広がりますよ。
Q. リフォームで後から設置することもできますか?
A. はい、もちろん可能です。
リフォームの場合は、既存の壁紙の上から施工できる薄手の鉄粉シートや、マグネットクロスなどがよく使われます。
壁を一度剥がす大掛かりな工事から、比較的簡単な工事まで、ご予算や求める磁力に応じてさまざまな方法がありますので、ぜひ専門家にご相談ください。
関連情報:古くなってきた家は建替え?リフォーム・リノベーション?ご家族が求める住まいの形

まとめ
今回は、新築でマグネットウォールをやめた方の理由と、後悔しないための計画のコツについてご紹介しました。
デメリットや注意点を知ると、少し採用が怖くなってしまうかもしれません。
しかし、大切なのは「なぜそうなるのか」を理解し、事前に対策を立てることです。
マグネットウォールは、あなたの暮らしの「あったらいいな」を叶えてくれる、とても魅力的な選択肢の一つです。
目的を明確にし、適切な場所と方法を選べば、きっと何年先も「採用してよかった」と思える、お気に入りの場所になるはずです。
もし、あなたの家づくりでマグネットウォールについてもっと詳しく知りたくなったり、他の壁材との比較で悩んだりした際には、いつでも私たちにご相談ください。
一緒に、あなただけの理想のお住まいを考えていきましょう。
