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2026.01.21
間取り・動線
スタッフブログ

掃除がしやすい家にするには?間取り・収納・素材で毎日ラクにキレイを保つ方法

掃除がしやすい家にするには?間取り・収納・素材で毎日ラクにキレイを保つ方法

念願のマイホーム、せっかく建てるなら「いつでも人を呼べるようなキレイな家」にしたいですよね。
しかし、現実は毎日の仕事や育児に追われ、「掃除をする時間がない」「片付けてもすぐに散らかる」といったお悩みを抱えている方が非常に多いのが実情です。
実は、掃除の手間を減らせるかどうかは、設計段階での「間取り」「収納」「素材選び」でその大半が決まってしまいます。
設計段階で掃除のしやすさを考慮しておけば、毎日の家事負担を劇的に減らし、ご家族との時間を増やすことにもつながります。
今回は、工務店の視点から、「掃除がしやすい家」を実現するための具体的な間取りの工夫や、素材選びのポイントについて詳しく解説します。
これから家づくりを始める方も、リフォームを検討中の方も、ぜひ参考にしてみてください。

 

【この記事のポイント】

  • 間取りで「片付け動線」を作れば床の散らかりを防げる
  • ロボット掃除機・コードレス掃除機を使いやすい動線設計が重要
  • 「浮かす収納」と汚れにくい素材で日々の手間を削減
  • コンセント位置・巾木など小さな仕様が掃除のしやすさを左右する

なぜ「掃除がしやすい家」は間取りで決まるのか?

掃除が大変だと感じる最大の原因は、実は「掃除そのもの」ではなく、「掃除機をかける前に、散らかった物を片付ける作業」にあるケースが多くあります。
床に物が散乱している状態では、掃除機をスムーズにかけることができず、精神的なハードルも上がってしまいます。
つまり、設計段階で「片付けやすさ」を間取りに組み込んでおけば、掃除の手間は劇的に下がるということです。

「片付け」と「掃除」をセットで考える

掃除がしやすい家を実現するためには、「掃除」と「片付け」を切り離さず、セットで考える必要があります。
間取りを考える際、「どこに何があれば片付けやすいか(=元の場所に戻しやすいか)」という視点を持つことが大切です。
例えば、帰宅してリビングのソファに上着やカバンを置きっぱなしにしてしまうのは、玄関からリビングまでの動線上に適切な収納場所がないからかもしれません。
人の動き(生活動線)に合わせて収納場所(定位置)を決めることで、自然と床に物を置かない習慣が身につき、結果としていつでもサッと掃除機がかけられる状態をキープできるようになります。

家事動線を短くして「ついで掃除」を習慣化

わざわざ掃除道具を取りに行く手間があると、どうしても掃除は後回しになりがちです。
洗面所、キッチン、ランドリールームなどの水回りを近くに配置する「家事動線の集約」は、移動距離を短くし、家事の効率を上げるための基本です。
さらに、汚れやすい場所のすぐ近くに掃除用具の収納スペースを設けることで、汚れに気づいた瞬間に「ついで掃除」ができるようになります。
この「わざわざ掃除」から「ついで掃除」への転換こそが、キレイな家を長く保つための最大の秘訣です。

💡家づくりミニ知識:家事動線とは?

家事動線とは、料理、洗濯、掃除などの家事をする人が家の中を移動する経路のことです。
この経路が複雑だったり長かったりすると、家事の効率が悪くなり、疲れる原因になります。

・回遊動線(かいゆうどうせん)
行き止まりがなく、ぐるりと回れる動線のこと。ショートカットができるため、移動がスムーズになります。
・洗濯動線
「洗う→干す→畳む→しまう」の一連の流れのこと。これを短くすると家事負担が大幅に減ります。
理想的な流れ:【脱衣所(洗う)】→【ランドリールーム(干す)】→【ファミリークローゼット(しまう)】

 

関連記事:家事を効率化するための水回り動線の考え方

 

テレビ周りがすっきりとしたリビング。ドア横には本などが整理された小さな造作棚があり、掃除機やエアコンなどの生活感が見えない美しい空間

掃除の手間を半減させる!間取り設計の鉄則3選

ここでは、具体的にどのような間取りや工夫を取り入れれば掃除がしやすくなるのか、おすすめする3つの鉄則をご紹介します。

【鉄則1】床に物を置かない「浮かす」収納

掃除機をかける際、最も邪魔になるのは床にある家具や家電、そして日用品です。
これらを床から浮かせたり、床に直接置かないようにしたりする工夫が効果的です。

フロートタイプの家具を採用する

テレビボードや玄関収納、トイレの手洗いカウンターなどを、壁に固定して床から浮かせたデザイン(フロートタイプ)にします。
床面が完全に見えるため、掃除機が奥まで届きやすく、空間が広く見える視覚効果もあります。

吊るす収納を活用する

特に洗面所やお風呂場では、ボトル類やコップを浮かせて収納することで、底面のヌメリ(ピンク汚れ)やカビの発生を防げます。

家具の脚は高さのあるものを選ぶ

置き型のソファやベッドを選ぶ際は、脚の高さが10cm〜12cm以上あるものを選ぶと、一般的なロボット掃除機が下に入り込んで掃除してくれます。

 

想定効果: 掃除機をかけるたびに家具を動かす必要がなくなり、毎日の掃除時間が大幅に短縮されます。

【鉄則2】ロボット掃除機が走りやすい「バリアフリー&基地」

共働き世帯を中心に、ロボット掃除機の導入を前提とした家づくりが増えています。
ロボット掃除機の能力を最大限に発揮させるためには、以下の点に注意して設計しましょう。

段差をなくす(フルフラット)

部屋と部屋の間の敷居や段差をなくすことで、ロボット掃除機が家じゅうをスムーズに移動できます。
これはバリアフリーの観点からも将来的に安心です。

引き戸を採用する

開き戸(ドア)の場合、開けっ放しにするとドア自体が邪魔になったり、ドア裏の掃除がしにくかったりします。
引き戸(特に上吊り戸)であれば、床にレールがなく、扉を開けたままでもロボット掃除機の邪魔になりません。

「基地(充電ステーション)」を作る

意外と見落としがちなのが、ロボット掃除機の充電場所です。
リビングから死角になる階段下や、収納の下部に専用のコンセントとスペース(基地)を確保しておくと、見た目もスッキリします。

 

想定効果: 外出中にロボット掃除機を稼働させれば、帰宅時には床掃除が完了しており、家事のストレスから解放されます。
注意点:毛足の長いラグや、床に這わせた電気コードは、ロボット掃除機の絡まりや停止の原因になります。導入予定の機種が得意とする段差や床材を、事前に確認しておきましょう。

💡家づくりミニ知識:上吊り戸(うわづりど)とは?

通常の引き戸は床にあるレールの上を滑車が通りますが、上吊り戸は天井側のレールから扉を吊り下げる仕組みの建具です。
メリット: 床にレールや溝がないため、見た目もフラットで美しく、ゴミがたまらず掃除が非常にラクです。
注意点: 床との間にわずかな隙間ができるため、気密性や遮音性は通常のドアよりやや劣る場合があります。

【鉄則3】汚れを家に持ち込まない「玄関手洗い&シューズクローク」

家の中の汚れの多くは、外から持ち込まれる砂埃や花粉、ウイルスです。
これらを玄関でシャットアウトする仕組みを作れば、リビングや寝室の掃除頻度を減らすことができます。

シューズクローク(土間収納)

ベビーカー、アウトドア用品、泥のついた遊び道具などを、玄関横の専用スペースに収納。
そのまま靴を脱いで上がれる動線(ウォークスルー型)にすれば、玄関ホールがいつも片付きます。

玄関手洗い器

帰宅後すぐに手洗いやうがいができる小さな洗面台を玄関に設置。
お子様が汚れた手でドアノブや壁を触るのを防げます。

ファミリークローゼット(ただいま収納)

玄関の近くに上着やカバンを置けるクローゼットを配置。
花粉やホコリがついたコートをリビングに持ち込ませない工夫です。

 

想定効果: 花粉やウイルスの持ち込みを防ぐだけでなく、リビングに脱ぎっぱなしの服がなくなるため、急な来客時でも慌てずに済みます。

 

関連記事:シューズクロークの失敗例とは?失敗しないために考えておきたいことをご紹介!

 

床にレールや段差がなく、壁掛けテレビボードの下をスムーズに掃除するロボット掃除機

設備と素材選びで変わる「汚れにくい家」の工夫

間取りだけでなく、細かい設備や内装材の選び方一つで、日々の掃除の手間は大きく変わります。
「汚れにくい」「傷がつきにくい」「目立ちにくい」という視点で選ぶことがポイントです。

コンセントの位置と数を計画的に配置する

コード式の掃除機を使う場合、コンセントの差し替え回数が多いとストレスになります。
部屋の中央付近や廊下など、掃除機のコードが部屋の隅々まで届く位置にコンセントを設置しましょう。
また、ダイニングテーブルの近くやキッチンカウンター周りにコンセントがあれば、ホットプレートなど家電を使う際も延長コードが不要になり、床の上がスッキリします。

 

【コンセント計画のチェックリスト】

 

関連記事:新築住宅の家づくりで、考えておきたいコンセントの位置と注意点

 

汚れが目立ちにくく、傷に強い床材を選ぶ

床材は、色や素材選びを工夫するだけで、日々の掃除ストレスを大幅に減らすことができます。

色選び

フローリングの色によって、ホコリや髪の毛の目立ちやすさは大きく異なります。
掃除のしやすさを優先するなら、どちらの汚れも目立ちにくい「中間色」がおすすめです。

床の色味特徴掃除のしやすさ・注意点
ダークブラウン・黒系高級感があり落ち着いた印象白いホコリや傷が目立ちやすい
ホワイト系部屋が明るく広く見える髪の毛などの黒いゴミが目立ちやすい
中間色(ナチュラル)木の温かみがあり自然な印象ホコリも髪の毛も目立ちにくく一番おすすめ

素材選び

洗面所やトイレなどの水回りには、耐水性が高く、継ぎ目が少ない「クッションフロア」や「フロアタイル」が適しています。
無垢材(むくざい)は足触りが良いですが、水シミができやすいため、水回りにはウレタン塗装などの保護処理が必要です。

 

関連記事:水回りの床材はなにがいい?選ぶポイントとおすすめの素材

 

巾木(はばき)や扉の形状にもこだわる

壁と床の境目にある部材を「巾木(はばき)」と言いますが、この上部にホコリが溜まると掃除が面倒です。
最近では、ホコリが溜まりにくい薄型の巾木や、スタイリッシュなアルミ巾木なども選べます。
また、扉やキッチン収納の扉には、凹凸や装飾が少ないフラットなデザインを選ぶと、拭き掃除がサッとひと拭きで完了します。

💡家づくりミニ知識:巾木(はばき)とは?

壁と床が接する部分に取り付けられる、細長い板状の部材のことです。
役割: 掃除機が当たった時に壁紙が傷つくのを防いだり、壁と床の隙間を隠したりする役割があります。
種類: 一般的な「木製巾木」や、薄くて目立たない「ソフト巾木」、デザイン性の高い「アルミ巾木」などがあります。掃除のしやすさを優先するなら、厚みが薄く、上部にホコリがたまりにくいタイプがおすすめです。

 

関連記事:カビが生えない家の条件とは?家族の健康を守るために必要な3つの基本対策

 

汚れが落ちやすいフラットで無地の白い巾木(はばき)を、雑巾で拭き掃除している手元

場所別・掃除がラクになるアイデア集

家の中で特に汚れやすい場所別に、設計段階で取り入れたいアイデアをまとめました。

キッチン:油汚れと水ハネを防ぐレイアウト

拭くだけで清潔さを保てる「素材選び」と「隠す収納」がポイントです。

コンロ周りの壁

タイルの目地は油汚れが入り込むと掃除が大変です。
サッと拭けるキッチンパネル(ホーローパネルなど)を採用するとお手入れが簡単です。

収納計画

調味料やキッチンツールを出しっぱなしにすると、油を含んだホコリが付着します。
コンロ下や引き出しの中に「隠す収納」を基本にしましょう。

タッチレス水栓

汚れた手でレバーを触らなくて済むため、水栓周りの水垢汚れを軽減できます。

 

関連記事:使い勝手のいいキッチンとは?タイプ別のおすすめレイアウトをご紹介

 

洗面所・トイレ:隙間をなくしてカビを防ぐ

水垢やホコリが溜まりにくい「凹凸のない形状」を選びましょう。

バックガード一体型洗面台

水栓の根元が壁側についているタイプ(ハイバックカウンター)なら、水が溜まりにくく、水垢やカビの発生を抑えられます。

タンクレス風トイレ

タンク周りの複雑な形状はホコリの温床になりがちです。
凹凸の少ないタンクレストイレや、収納一体型のトイレを選ぶと、拭き掃除が格段にラクになります。

洗濯機パン(防水パン)

以前は必須でしたが、最近は掃除のしにくさから設置しないケースも増えています。
キャスター付きの台(洗濯機置き台)を活用すると、洗濯機下の掃除が簡単になります。

リビング:散らかり防止のファミリークローゼット

「帰宅後の動線」に収納を組み込めば、リビングは散らかりにくくなります。
リビングが散らかる最大の原因は「個人の持ち物」です。
1階のリビング近くに家族全員の衣類やカバンをしまえる「ファミリークローゼット」を設けると、洗濯物を各部屋に配る手間が省けるだけでなく、リビングに脱ぎっぱなしの服がなくなります。
「帰宅→手洗い→着替え→リビング」という動線がきちんとできれば、リビングは常にくつろぎの空間として維持できます。

 

関連記事:家事動線を考慮したファミリークローゼットとは?注意点も併せて解説します!

 

手前のキッチンカウンターから奥のダイニングを見渡せる、物がなく掃除がしやすい対面キッチン

【Q&A】掃除がしやすい家づくりに関するよくあるご質問

Q. 24時間換気システムのフィルター掃除は必要ですか?
A. はい、定期的な掃除が必要です。

24時間換気システムのフィルターの詰まりは換気能力の低下やカビの原因になります。
高い位置の給気口は掃除がしにくいため、設計段階で手が届く位置に設置するか、メンテナンスが簡単な機種を選ぶことをおすすめします。

関連記事:24時間換気システムは必要?義務化された理由と効果や種類

Q. 吹き抜けは掃除が大変そうですが、対策はありますか?
A. 昇降機付きの照明や、高所用掃除グッズを活用しましょう。

シーリングファンや照明は、リモコンで手元まで下ろせる「電動昇降機付き」を選ぶと安全に掃除ができます。
高所の窓は、汚れが目立ちにくい型板ガラスを選ぶのも一つの手です。

関連記事:リビングに吹き抜けをつくるメリットとは?後悔しないための設計ポイントを徹底解説

Q. 窓のサッシ(レール)の掃除をラクにする方法はありますか?
A. レールがない窓や、フラットな形状のサッシがおすすめです。

掃除が面倒なレールの溝がない「すべり出し窓」を多用したり、引き違い窓なら凹凸が少ない「フラットレール」製品を選んだりすると、日々の掃除が劇的にラクになります。

 

関連記事:後悔しない家づくりの鉄則!失敗事例から学ぶ間取り・土地・資金・会社選びの成功術

 

高窓を設けた、明るすぎず落ち着いた雰囲気のリビングの吹き抜けとシーリングファン

まとめ

今回は、掃除がしやすい家にするための間取りや工夫についてご紹介しました。
掃除がラクな家とは、単に「汚れにくい素材を使う」だけでなく、「自然と片付く動線」や「掃除に取り掛かりやすい環境」が整っている家のことです。
これらの工夫は、図面上の間取りだけでなく、ご家族のライフスタイルや家事の癖(くせ)に合わせてカスタマイズすることで、初めて真価を発揮します。
まずは「今の家でどこが一番ストレスか?」を見直すことから始めてみてください。
その小さなお悩みの解消が、理想の「家事ラクな住まい」への第一歩となるはずです。

 

私たち大栄建設は、見かけの華やかさだけでなく、健康と暮らしやすさを大切にする工務店です。
毎日の掃除がラクになる動線や、年月を経ても味わいが増す素材など、プロならではの視点でこだわり抜いたプランニングを行っています。
お客様が無理なくキレイを保ち、心穏やかに暮らせる住まい。
私たちはそんな家づくりを通じて、ご家族の末永い幸せを支えていきたいと考えています。