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2026.01.05
間取り・動線
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リビングを広くしすぎて後悔…理想の広さを決める前に知っておきたい落とし穴

リビングを広くしすぎて後悔…理想の広さを決める前に知っておきたい落とし穴

「家族が集まるリビングは、できるだけ広く開放的にしたい」
家づくりを考え始めると、多くの方がそんな理想を描くのではないでしょうか。
カタログやモデルハウスで見るような広々としたリビングは、誰もが一度は憧れる空間です。
しかし、理想を追求するあまり、暮らし始めてから「リビングが広すぎて、かえって落ち着かないかも…」といった後悔につながるケースがあります。
「広さ」は、暮らしの快適さを左右する大切な要素。
だからこそ、ただ広くするのではなく、ご家族にとっての「ちょうどいい広さ」を見つけることが、後悔しない家づくりの鍵になります。
今回は、理想のリビングを実現するために知っておきたい広さの落とし穴と、ご家族にぴったりの広さを見つけるための具体的なポイントを、実例を交えながらわかりやすく解説していきます。

 

【この記事のポイント】

・リビングを広くしすぎて後悔する意外な「落とし穴」
・家族構成やライフスタイルに合う「理想の広さ」の目安
・失敗しないリビング計画のための3つのチェックポイント
・リビングの広さと家全体の「間取りバランス」の考え方

なぜ?リビングを「広くしすぎて後悔」する5つの落とし穴

広いリビングには、開放感があって光がたっぷり入るなど、たくさんの魅力があります。
一方で、その広さが原因で思わぬお悩みにつながってしまうケースも少なくありません。
まずは、先輩たちの声から見えてきた、よくある5つの「落とし穴」を確認してみましょう。

落とし穴1:光熱費が予想以上にかさんでしまう

最も多く聞かれるのが、光熱費に関するお悩みです。
広い空間は、冷暖房の効率がどうしても下がってしまう傾向にあります。
特に真夏や真冬は、エアコンをつけっぱなしにしていても「なかなか快適な温度にならない…」と感じることがあり、結果として電気代が高くなってしまうのです。
また、広い部屋に対応できる性能の高いエアコンを選ぶ必要性も出てくるので、初期費用もかさむ可能性があります。

吹き抜けや大きな窓が裏目に出るケースも

デザイン性の高い吹き抜けや、壁一面の大きな窓はとても素敵ですが、熱が出入りしやすい場所でもあります。
夏は日差しで暑くなりやすく、冬は窓からの冷気で寒さを感じやすくなることも。
こうした事態を避けるためには、家の断熱性や気密性を高める工夫がとても大切になります。
快適なリビングを保つために、設計段階でしっかりと性能についても相談することをおすすめします。

💡家づくりミニ知識:高気密・高断熱とは?

・高気密(こうきみつ)
家のすき間をできるだけ少なくして、隙間風などの余計な空気の出入りをなくすこと。これにより換気システムが計画通りに機能し、冷暖房の効率もぐっと上がります。
・高断熱(こうだんねつ)
断熱材などを使って、外の暑さや寒さが家の中に伝わりにくくすること。魔法瓶のように、家の中を快適な温度に保ちやすくなります。
この2つをセットで高めることで、夏は涼しく冬は暖かい、一年中快適で省エネな住まいが実現します。

落とし穴2:思ったより落ち着かず、空間を持て余す

意外に思われるかもしれませんが、「リビングが広すぎて落ち着かない」というお声もいただきます。
がらんとした空間は、どこか寂しく感じられたり、家族の声が響いてしまったりすることがあります。
ソファとテレビの距離が遠すぎて見づらかったり、家族間のコミュニケーションが取りにくくなったりするケースもあるようです。
家具のレイアウトも難しく、空間を持て余してしまうことがあります。

落とし穴3:掃除や片付けの手間が想像以上に大変

広いリビングは、日々の掃除も一苦労です。
掃除機をかける面積が広いのはもちろん、フローリングの拭き掃除や大きな窓の掃除など、維持していくための手間は広さに比例して増えていきます。
また、「広いから大丈夫」とつい物を床に置いてしまい、かえって散らかった印象になってしまうことも。
適切な場所に十分な収納計画がないと、広い空間をきれいに保つのは意外と難しいのです。

 

関連記事:掃除がしやすい部屋にするためのポイントを解説します!

 

落とし穴4:他の部屋にしわ寄せがいってしまう

家を建てられる土地の広さや、建物の総面積(延床面積)には限りがあります。
リビングの広さを最優先するあまり、寝室や子ども部屋、収納スペース、洗面所といった他の空間が窮屈になってしまうのは、よくある失敗例のひとつです。
リビングは快適でも、毎日使う寝室や収納が狭くて使いにくい…となっては、家全体の満足度は下がってしまいます。
リビングと他の部屋のバランスを考えることが大切です。

落とし穴5:家具やカーテンの費用がかさむ

見落としがちですが、広いリビングに合う家具やカーテンは、サイズが大きくなる分、価格も高くなる傾向があります。
「予算内で素敵なソファを見つけたけど、リビングに置いたら小さすぎて不格好だった」ということも。
大きな窓に合わせるオーダーカーテンも、まとまった費用が必要になります。
家本体の費用だけでなく、インテリアにかかるコストもしっかりと考慮しておきましょう。

 

関連記事:高気密・高断熱の家とは?メリット・デメリットをご紹介します。

 

吹き抜けと大きな窓がある開放的なリビング。天井が高く広々としているが、少しガランとして寒そうな冬の室内の様子。

わが家にちょうどいいリビングの広さの目安

では、具体的にどのくらいの広さが「ちょうどいい」のでしょうか。
ここでは、ご家族の人数に合わせたLDK(リビング・ダイニング・キッチン)の広さの目安をご紹介します。
ご自身の暮らしをイメージしながら、参考にしてみてください。

リビングの広さを表す「LDK」とは?

間取り図でよく見る「LDK」は、L(リビング=居間)、D(ダイニング=食事スペース)、K(キッチン=台所)が一体となった空間のことです。
広さは「帖(畳)」という単位で表され、不動産のルールでは「1帖あたり1.62㎡以上」として計算するのが一般的です。
ただ、畳の大きさには「京間(きょうま)」や「江戸間(えどま)」といった種類があり、地域によって少しずつサイズが異なります。
そのため、「〇帖(畳)」という数字はあくまで広さをイメージするための目安として捉え、モデルハウスなどで実際の空間の広さを確かめてみるのが、後悔しないための大切なポイントになります。

4人家族の場合の広さの目安(16帖〜20帖)

現在、最も一般的な4人家族の世帯では、16帖〜20帖のLDKがひとつの目安になります。

16帖のLDK

4人家族が快適に過ごすための、バランスの取れた広さです。
ただし、あまり大きな家具を置くと圧迫感が出てしまうことも。
ダイニングテーブルは4人掛け(幅120〜140cm程度)、ソファは3人掛けくらいを選ぶと、空間にゆとりが生まれます。

18帖のLDK

家具を置いても、さらにゆとりが生まれる広さです。
お子様の遊び場や、パソコン作業ができるスタディカウンター、本棚などを置くスペースも確保しやすくなります。

20帖以上のLDK

開放感あふれる、ゆったりとした空間が実現できます。
人気のアイランドキッチンを置いても窮屈にならず、友人をたくさん招いてパーティーを開くことも可能です。
ただし、前述した光熱費や掃除などの「落とし穴」には注意が必要です。

2〜3人家族の場合の広さの目安(12帖〜16帖)

ご夫婦お二人や、お子様が一人のご家庭では、よりコンパクトで機能的な空間が好まれる傾向にあります。

12帖〜14帖のLDK

コンパクトながら、工夫次第で快適な空間をつくれます。
例えば、ソファとダイニングセットを兼ねた家具を選び、食事もくつろぎも一か所で済ませる『ソファダイニング』というスタイルにすると、スペースを有効活用できます。

16帖のLDK

将来の家族構成の変化にも対応しやすい、ゆとりのある広さです。
趣味のものを飾るスペースや、ペットのための空間も確保しやすくなります。

 

関連記事:4人家族が快適に暮らす家の広さは何坪?平均的な坪数と後悔しない間取り

 

18帖のリビングの床で、おもちゃで遊ぶ母親と2人の子供たち。ソファを背にして広々と床を使える、子育て世帯にちょうどいい広さのLDK風景。

理想の広さを見極める!後悔しないための3つのチェックポイント

広さの目安がわかったところで、次はご自身の家族にとっての「理想の広さ」を具体的に見つけていくステップに進みましょう。
後悔しないリビング計画のために、ぜひご家族で話し合っていただきたい3つのポイントをご紹介します。

ポイント1:リビングでの「過ごし方」を具体的にイメージする

まずは、「新しい家のリビングで、どんな風に過ごしたいか」をできるだけ具体的に想像してみましょう。
朝、昼、夜、平日、休日…それぞれのシーンで、家族がどこで何をしているかを思い描くのがコツです。
下のリストを参考に、ご家族の理想の過ごし方をチェックしてみてください。

 

リビングの使い方チェックリスト

 

やりたいことが多ければ、その分広いスペースが必要になります。
このイメージが、広さを決める大切な判断基準になります。

ポイント2:「置きたい家具」のリストとサイズを書き出す

次に、新しいリビングに置きたい家具をリストアップし、それぞれのサイズを調べてみましょう。
「絶対にこの大きなソファを置きたい」「祖母から譲り受けたピアノを置く場所が必要」など、家具から考えるのも有効なアプローチです。
家具を置くスペースだけでなく、その周りをスムーズに人が通るための「生活動線」を確保することも忘れてはいけません。
人が通るための通路は最低でも60cmは必要です。
メインの通り道であれば80cm程度確保しておくと、買い物袋を持っていてもぶつからず、ストレスなく移動できます。

💡家づくりミニ知識:生活動線とは?

朝起きてから夜寝るまで、家の中で人が移動する経路を線で結んだものです。
良い動線:短くシンプルで、他の動線とぶつからない。
悪い動線:長くて複雑で、何度も行き来が必要になる。
例えば、キッチンで料理をしながら洗濯機を回す「家事動線」や、玄関からリビング、洗面所へ向かう「帰宅動線」などがあります。
この動線を意識して間取りを考えると、日々の暮らしがぐっと快適になります。

ポイント3:家全体の「間取りバランス」を考える

リビングは家の中心ですが、リビングだけで家が成り立っているわけではありません。
理想のリビングを考えるときこそ、一歩引いて「家全体」のバランスを見渡すことが重要です。
リビングに広さを割いた分、他のどこかのスペースが狭くなります。
収納は足りているか、寝室でゆっくり休めるか、キッチンは使いやすいか…など、家全体の暮らしやすさをトータルで考えましょう。

「ゾーニング」で空間の役割を整理しよう

家全体の間取りを考える際に役立つのが「ゾーニング」という考え方です。
これは、家の空間を役割ごとにグループ分けすることで、例えば、お客様も使う「パブリックゾーン(LDK、和室など)」と、家族だけが使う「プライベートゾーン(寝室、浴室など)」を分けて配置します。
こうすることで、動線がスムーズになり、暮らしにメリハリが生まれます。
リビングの広さを考えるときも、このゾーニングを意識すると、他の部屋との適切なバランスが見つけやすくなります。

 

関連記事:外から見えない間取りとは?プライバシーに配慮した家づくり

 

モデルハウスや見学会で「実際の広さ」を体感する

図面や数字だけでは、実際の広さの感覚を掴むのは難しいものです。
ぜひ、モデルハウスや完成見学会に足を運び、「18帖のLDKって、このくらいの広さなんだ」という感覚を実際に体感してみてください。
ソファに座ってみたり、キッチンに立ってみたりすることで、ご自身の家族にとっての「ちょうどいい広さ」がより明確に見えてくるはずです。

 

関連記事:住みやすい家の特徴とは? 動線を考慮した間取りと押さえたいポイント

 

リビングの一角に設けたスタディコーナー。空間を有効活用し、家族の気配を感じながら学習や仕事ができる機能的な間取りの工夫例。

もっと知りたい!リビングの広さにまつわるQ&A

ここまでリビングの広さの目安や考え方について解説してきましたが、家づくりを進めているとさらに細かい疑問が出てくるものです。
ここでは、お客様からよくいただくご質問にお答えします。

Q. リビングは最低何帖あれば快適ですか?

A: LDK全体では12帖程度から、快適な空間づくりが可能です。

もちろん、これはあくまで数字上の目安です。
本当に大切なのは、ご家族が「そこでどのように過ごしたいか」です。
置きたい家具の大きさや、家族のライフスタイルによって、必要な広さは大きく変わってきます。
例えば、ダイニングテーブルを置かずにカウンターで食事を済ませるスタイルなら、10帖でも十分に快適なリビングを実現できるケースもあります。

Q. 吹き抜けや高天井は、広く見せるのに効果的ですか?

A: はい、帖数以上に空間を広く、開放的に見せる効果が期待できます。

上に空間が抜けることで、視線が縦に広がり、帖数以上の開放感が生まれます。
高い位置から光を取り込めるので、リビング全体が明るくなるのも大きなメリットです。
ただし、最初の「落とし穴」でお話ししたように、冷暖房の効率が下がる、音が響きやすいといった側面もあります。
シーリングファンを設置して空気を循環させたり、断熱性能の高い窓を選んだりと、セットで対策を考えることが重要です。

Q. LDKの形で、広く感じるのは縦長と横長のどちらですか?

A: それぞれにメリットがあり、どちらが広く感じるかはライフスタイルによります。

縦長LDK(リビングとダイニングが縦に並ぶ形)

ダイニングの奥にリビングと庭への窓が続く、戸建て住宅の「縦長LDK」。奥行きがあり、壁面を活かした家具配置ができる標準的な間取り。

リビングとダイニングの空間を分けやすく、家具のレイアウトがしやすいのが特徴です。
壁面が多くなるので、収納を確保しやすいというメリットもあります。

横長LDK(ダイニングとリビングが横並びで窓に面する形)

余計な設備や照明を省き、すっきりと整えられた横長LDK。レースカーテンから入る光とシンプルな内装が調和した、広々と感じるリビングダイニング。

キッチンからリビング全体を見渡しやすく、一体感が生まれます。
窓が大きくなるため、明るく開放的な空間に感じやすい傾向があります。お子様がいるご家庭に人気です。

Q. 将来、広いリビングを仕切って部屋を増やすことはできますか?

A: はい、設計段階で計画しておけば可能です。

例えば、お子様が小さいうちは広いキッズスペースとして使い、成長したら可動式の間仕切り壁や家具で仕切って子ども部屋にする、といった柔軟な使い方ができます。
将来的に間仕切りを設置する可能性がある場合は、照明のスイッチやコンセント、窓の位置などをあらかじめ2部屋分として計画しておくことが大切です。
長く快適に暮らすために、こうしたライフステージの変化を見据えた計画も、家づくりの初期段階で検討しておくことをおすすめします。

 

関連記事:リビングに吹き抜けをつくるメリットとは?後悔しないための設計ポイントを徹底解説

 

横長LDKの特徴である、大きな窓に面した明るいダイニングスペース。自然光をたっぷりと取り込める開放的な窓辺のインテリア実例。

まとめ

今回は、リビングの広さを決める前に知っておきたい「落とし穴」と、ご家族にとっての理想の広さを見つけるためのポイントについてお話ししました。
リビングは、ただ広ければ良いというわけではありません。
大切なのは、ご家族のライフスタイルや家全体のバランスを考え、みんなが心地よく過ごせる「わが家だけのちょうどいい広さ」を見つけることです。
そのためには、暮らしのイメージを膨らませ、実際の空間を体感すること。
そして、信頼できるパートナーとなる家づくりの専門家と一緒に、じっくりと計画を進めていくことが何よりの近道です。

 

私たち大栄建設は、お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、最適なリビングの広さや間取りをご提案いたします。
漠然としたイメージしかないという方も、具体的なお悩みをお持ちの方も、どうぞお気軽にご相談ください。
一緒に後悔のない、理想の家づくりを実現しましょう。