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アルミサイディングとガルバリウム鋼板を徹底比較!海沿い・雪国で選ぶべき「最適解」
憧れのマイホームづくり。
「見た目の好き」を大切にしながらも、家族が長く安心して暮らせる性能もしっかり考えたい…そんな思いをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
最近では、SNSや雑誌でもよく見かけるようになった、シンプルでスタイリッシュなガルバリウム鋼板に魅力を感じている方も増えています。
しかし一方で、海沿いでの錆びリスクや、雪国での寒さ対策に不安を感じることもあるのではないでしょうか。
実は、そんな環境にも適した素材として、「アルミサイディング」という選択肢もあります。
今回は、人気のガルバリウム鋼板と、高耐久素材アルミサイディングを比較し、特に海沿いや雪国で後悔しないための「最適解」をご紹介します。
【この記事のポイント】
・ガルバリウム鋼板はデザインとコスパのバランスが良く人気ですが、塩害には注意が必要です。
・アルミサイディングは、ガルバの弱点である「錆び」を克服した、海沿い・雪国に最適な素材です。
・アルミは初期費用が高くなりますが、メンテナンス回数を減らせるため、長い目で見るとお得になるケースがあります。
・お住まいの地域の塩害リスクや積雪量に合わせて、素材を使い分けるのが失敗しないコツです。
目次
ガルバリウム鋼板の不安を解消する「アルミサイディング」とは?
まずは、人気のガルバリウム鋼板と、さらに耐久性を高めたアルミサイディングの違いについて整理しましょう。
どちらも「金属サイディング」の仲間ですが、素材の性質を知ると、なぜ「海」や「雪」でアルミが推されるのかが見えてきます。
人気No.1「ガルバリウム鋼板」の実力
現在、金属サイディングの中で最も採用されているのがガルバリウム鋼板です。
鉄の板をアルミニウムと亜鉛でめっき処理したもので、従来のトタンに比べて格段に錆びにくく、シャープで洗練された外観が特徴です。
コスト、デザイン、そして高い耐久性の「バランスの良さ」が、ガルバリウムが多くの住宅で選ばれている最大の理由です。
一般的な環境であれば十分な耐久性を持っていますが、ベースが「鉄」である以上、条件が厳しくなるとどうしても錆びのリスクが出てきてしまいます。
最近では、ガルバリウムの耐久性をさらに高めた「SGL(エスジーエル)鋼板」という次世代素材も主流になってきており、より錆びにくくなっています。
錆びない金属「アルミサイディング」の凄さ
そこで選択肢に上がるのが、アルミサイディングです。
こちらは、一円玉などにも使われるアルミニウム合金でできています。
最大の特徴は、「鉄を含まないため、圧倒的に錆びにくい」こと。
ガルバリウム鋼板も優秀な素材ですが、「海沿いの潮風」や「凍結防止剤(塩カル)が撒かれる道路沿い」といった過酷な環境では、アルミサイディングの耐食性が圧倒的な安心感につながります。
いわば、ガルバリウムのデザイン性はそのままに、弱点である『錆び』を克服した素材と言えるでしょう。
💡家づくりミニ知識:サイディングとは?
建物の外壁に貼る「仕上げ用の板材」のことです。
工場で生産されるため品質が安定しており、施工期間も短く済むのが特徴です。
金属系のほかに、セメント質を主原料とした「窯業(ようぎょう)系」、木材を使った「木質系」などがあります。
2つの素材の比較表
ここまでの特徴を、ひと目で比較できるように表にまとめました。
| 比較項目 | ガルバリウム鋼板 | アルミサイディング |
|---|---|---|
| 主成分 | 鉄(アルミニウム・亜鉛めっき) | アルミニウム合金 |
| 錆びにくさ | 高い(ただし深い傷には注意) | 極めて高い(酸化皮膜) |
| 軽さ | 軽い(窯業系の約1/4) | 超軽量(窯業系の約1/8) |
| 価格(初期費用) | 抑えやすい(コスパが良い) | 高くなる傾向(イニシャルコスト増) |
| 衝撃への強さ | 比較的強い(硬さがある) | 注意が必要(物が当たると凹みやすい) |
| 推奨メンテナンス | 15年前後(塗装・点検が必要) | 頻度が少ない(美観維持がメイン) |
💡家づくりミニ知識:なぜ「アルミ」が選ばれるの?他の金属との比較
金属には他にも「ステンレス」や「チタン」などがあり、屋根材や公共建築では使われています。
ステンレス:非常に錆びにくいですが、価格が高く、外壁材としての種類はアルミほど多くありません。
チタン:半永久的に錆びない「最強の金属」ですが、価格が高いため、一般住宅で使われることはほとんどありません。
「性能・価格・デザイン」のバランスが取れており、現実的に採用できる高耐久素材として、現在は「アルミサイディング」が最も有力な選択肢となっています。
関連記事:ガルバリウム鋼板の魅力とは?機能性とデザイン性を活かす色選びのポイント

海沿いエリアで「アルミ一択」と言われる理由
海沿いのエリアは魅力的ですが、潮風による塩害で外壁の劣化が早まることを懸念される方も少なくありません。
ここでは、なぜ海沿いの家においてアルミサイディングが有効な解決策となるのか、その理由を解説します。
ガルバリウムの弱点は「もらい錆」と「傷」
ガルバリウム鋼板は「錆びにくい」素材ですが、「絶対に錆びない」わけではありません。
特に注意したいのが、海岸から数キロ圏内の地域です。
潮風に含まれる塩分が外壁に付着したままになると、そこから腐食が始まってしまうことがあります。
また、台風時の飛来物などで表面に深い傷がつくと、めっき層が破れ、中の鉄が露出して「赤錆」が発生するリスクもあります。
海沿いで採用する場合は、塩の影響を受けやすくなるため、通常よりもこまめなメンテナンスを心がけることが大切です。
💡家づくりミニ知識:塩害(えんがい)とは?
海水に含まれる塩分が風に乗って運ばれ、建物や植物に付着して被害を与える現象です。
金属部分のサビ(腐食)を急激に進行させる原因となります。
一般的に、海岸から200m〜500m以内は「重塩害地域」、~2km程度までは「塩害地域」とされることが多いです。
※範囲は地域によって異なります。周辺の建物の錆び状況や、自治体の情報を確認することをおすすめします。
アルミ特有の「保護被膜」が錆びを防ぐ
一方、アルミサイディングには、素材自体に「天然のバリア(酸化皮膜)」を作り出す性質が備わっています。
アルミニウムは空気に触れると、表面に薄くて強力な膜を形成します。
もし表面に傷がついても、この膜が瞬時に再生され、内部まで錆が進行するのを防いでくれるのです。
実際に、常に潮風にさらされる沿岸部の橋や手すりなどにもアルミニウム製品が多く使われています。
メンテナンスの手間を減らしつつ、いつまでも美しい外観を保ちたいなら、海沿いではアルミサイディングが最も賢い選択と言えます。
関連記事:長持ちする家の条件とは?建ててから後悔しないための設計と素材選びのポイント

雪国でこそ真価を発揮する「軽さ」と「断熱性」
金属製の外壁に対して「冬は冷え込んで寒そう」というイメージをお持ちではありませんか?
実は、アルミサイディングは寒さや雪に強い構造をしており、雪国で暮らす方にとって非常に合理的な選択肢なのです。
水を吸わないから「凍害」で割れない
寒い地域で一番怖いのが、外壁が凍って割れてしまう「凍害(とうがい)」です。
一般的な外壁材(窯業系サイディングなど)は、経年劣化で水を吸うようになると、その水分が凍って膨張し、外壁を内側から破壊してしまいます。
しかし、金属であるアルミやガルバリウムは、表面から水を一切吸いません。
水分が染み込まないので凍ることもなく、ひび割れのリスクがほとんどないのです。
この点においては、どちらも雪国に適した優秀な素材と言えます。
断熱材一体型で「魔法瓶」のような家に
多くの金属サイディング製品は、金属板の裏側に断熱材(硬質プラスチックフォームなど)が張り合わされています。
金属そのものは熱を伝えやすいですが、この断熱材がセットになっているおかげで、非常に高い断熱効果を発揮します。
実際に、断熱性能を示す数値(熱抵抗値)においても、一般的な窯業系サイディングより高い性能を持つ製品が多くあります。
家全体を魔法瓶のように包み込む構造になるため、外気の影響を受けにくくなります。
断熱材一体型の製品を選べば、冬は暖かく、夏は涼しい快適な室内環境を作ることができるでしょう。
屋根の雪が重くても安心な「超軽量」素材
雪国特有の悩みといえば、屋根に積もる雪の重さですよね。
建物への負担を減らすためには、外壁自体を軽くすることが重要です。
アルミサイディングは、最も使われている窯業系サイディングの約8分の1という驚異的な軽さを誇ります。
ガルバリウム鋼板も十分に軽い(約4分の1)ですが、アルミはさらにその上を行きます。
リフォームの際、既存の外壁の上から重ね張りをする「カバー工法」にも使われるのは、この軽さがあってこそで、地震の揺れを軽減する効果も期待できます。
関連記事:高気密・高断熱の家とは?メリット・デメリットをご紹介します。

コストとメンテナンスで考える選び方
性能の良さは分かったけれど、やはり気になるのは「お金」のこと。
アルミサイディングは価格が高いイメージがありますが、長い目で見るとどうなのでしょうか。
「初期費用(イニシャルコスト)」と、住み始めてからかかる「維持費(ランニングコスト)」の両面から比較してみましょう。
新築時の費用はガルバリウムが有利
新築時の費用だけを見ると、ガルバリウム鋼板の方が抑えられるケースが多く見られます。
アルミサイディングは原材料費が高く、製品価格も高価になりがちです。
家の大きさや選ぶ商品にもよりますが、30坪程度の住宅で比較した場合、アルミを選ぶことでガルバリウムよりも数十万円〜100万円近く建築費用がアップすることもあります。
予算に限りがあり、キッチンや内装などの設備にお金をかけたい場合は、コストパフォーマンスに優れたガルバリウム鋼板が有力な選択肢となるでしょう。
塩害地域ではアルミの方が「お得」になる?
しかし、家は建てて終わりではありません。
ここで重要になるのが、「メンテナンス費用」です。
一般的な地域であればガルバリウム鋼板も非常に長持ちしますが、沿岸部などの塩害地域においては注意が必要です。
潮風の影響を受ける環境下では、塗膜の劣化から錆びが進行しやすいため、15年前後を目安とした定期的なメンテナンス(再塗装など)が推奨されます。
外壁塗装には、塗料代だけでなく高額な「足場代」もかかります。
一方、アルミサイディングは基材そのものが錆びに非常に強いため、過酷な塩害環境であっても腐食のリスクが極めて低いのが特徴です。
塗装が劣化しても構造的なダメージに繋がりにくいため、「錆びる前に塗らなければ」という切迫感がなく、精神的にも費用的にも余裕を持った維持管理が可能です。
「30年後の総額」でシミュレーション
もし海沿いの地域でガルバリウムを採用し、塩害の影響で15年ごとに塗装メンテナンスを行ったと仮定しましょう。
30年間で2回、足場を組んで塗装をすることになり、これには100万円以上といったまとまった費用がかかります。
最悪の場合、塩害による腐食が進行し、塗装では直せずに「張り替え」が必要になれば、さらに数百万円の出費となるリスクもあります。
対してアルミサイディングなら、基材が錆びないため、このような「致命的な出費」のリスクを回避できます。
メンテナンスの回数を減らす、あるいは時期を遅らせることで、初期費用の差額(ガルバリウムとの差額)を、30年間のトータルコストで十分に回収できる可能性が高いのです。
「30年後の安心を買う」という意味でも、長い目で比較してみることをおすすめします。
関連記事:ライフサイクルコスト(LCC)を考えた住宅とは?重要性と低減方法と資産価値の維持・向上

あなたに合うのはどっち?選び方の結論
最後に、これまでの比較を踏まえて、それぞれの素材が「どのような方に向いているか」を整理しました。
【ガルバリウム鋼板がおすすめの方】
・コスト重視派:アルミよりも初期費用を抑え、浮いた予算を内装などに回したい方。
・デザイン重視派:豊富なバリエーションから、こだわりの色や柄を選びたい方。
・内陸部にお住まいの方:塩害のリスクが少ない地域であれば、十分な耐久性を発揮します。
【アルミサイディングがおすすめの方】
・安心・メンテナンス重視派:初期費用がかかっても、将来のメンテナンスの手間を減らしたい方。
・海沿い・雪国にお住まいの方:錆びや凍害のリスクが高い地域で、家を長く守りたい方。
・耐震性重視派:建物の軽量化を最優先したい方。

【Q&A】後悔しないために知っておきたい3つの疑問
アルミサイディングを検討する際、多くの方が気になるデメリットや注意点についてお答えします。
Q. アルミの方が高いようですが、ガルバリウムより優れているのですか?
A. いいえ、「衝撃への強さ」や「デザインの種類」など、ガルバリウムの方が優れている点もあります。
アルミは「錆びにくさ」や「軽さ」においては圧倒的に優れていますが、物理的な「硬さ」は鉄であるガルバリウムの方が上です。
アルミは比較的柔らかい素材なので、自転車が倒れかかったり、硬いボールを強くぶつけたりすると、凹んでしまうことがあります。
また、市場でのシェアはガルバリウムが多いため、選べる色や柄のバリエーションもガルバリウムの方が豊富です。
Q. もし凹んでしまったら、部分的に修理できますか?
A. はい、1枚単位での交換が可能です。
金属サイディングは、細長い板を下から順に組み合わせて張っていく構造になっています。
もし一部が凹んでしまっても、その部分の板だけを取り外して新しいものに交換することができます。
ただし、年数が経っていると製品が廃盤になっていたり、日焼けで既存の壁と色が微妙に合わなかったりすることもあります。
その場合は、似た色で塗装して馴染ませるなどの補修方法を検討することになります。
Q. ガルバリウムとアルミ、見た目の違いはありますか?
A. 質感や高級感に大きな差はありませんが、選べるデザインの数に違いがあります。
最近の金属サイディングは加工技術が進化しており、アルミもガルバリウムも非常にスタイリッシュで高級感のある仕上がりになっています。
パッと見ただけでは素材の違いが分からないほど、どちらも美しく仕上がります。
ただし、製品のバリエーション(色や柄の種類)はシェアの大きいガルバリウムの方が豊富です。
まずはアルミのカタログを見て、気に入るデザインがあるかどうかを確認してみるのが良いでしょう。
関連記事:住宅の外壁材はサイディングが良い?種類と特徴、後悔しないためのポイント

まとめ
今回は、人気のガルバリウム鋼板と、塩害や凍害に強いアルミサイディングを比較しました。
外壁選びに、万人に共通する「絶対の正解」はありません。
大切なのは、「建てる場所の環境」や「将来のライフプラン」も考慮して素材を選ぶことです。
初期費用の安さを取るか、将来のメンテナンスの手軽さを取るか、どちらがご家族にとって心地よい選択なのか、ぜひゆっくり検討してみてください。
私たち大栄建設では、地域の気候風土を知り尽くしたスタッフが、お客様の条件に合わせて最適なご提案をさせていただきます。
「ウチの土地だと、どっちがいいの?」と迷われたり、気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談いただければ嬉しく思います。
外壁はもちろん、間取りや資金計画まで、トータルで後悔のない家づくりを一緒に叶えましょう。
