ZEH(ゼッチ)とは?省エネ住宅でエコで快適な暮らし

近年の注文住宅ではデザインや間取りといったものだけでなく、環境への配慮や省エネ性、住宅としての性能も重視されるようになってきました。
そんな中で、新たに環境に配慮した省エネ住宅として「ZEH(ゼッチ)」が注目されています。
ZEHは、これからの生活やエネルギー資源ついて考えられており、2018年度より国が後押しし始め補助金も出されています。
今回は、ZEHとはどういったものなのかをご紹介します。

ZEH(ゼッチ)とは?

ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略称で、年間のエネルギー消費量の収支がゼロ以下となることを目指した住宅のことです。
つまり、家庭で消費するエネルギーより多くのエネルギーを創り出し、消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家ということです。

経済産業省によると「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」(ZEHの定義より)となります。

同じような用語でZEBがあります。
ZEBは、
net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)の略称で、ZEHは一般的な住宅が対象ですが、ZEBはビルや工場、学校といった延べ面積10,000㎡以上の建築物が対象となります。

ZEH住宅とは

ZEHに必要な3つのポイント

ZEHは、大きく分けて「断熱」「省エネ」「創エネ」の3つの要素が揃っている必要があり、消費エネルギーをできるだけ減らすことに加え、自宅での消費に必要な量、またはそれ以上のエネルギー量を創出できる住宅であることが求められます。
つまり、冷暖房などの消費エネルギーを抑える「断熱」、換気、給湯器、照明などを高効率な設備にすることよって消費エネルギーを少なくする「省エネ」、太陽光発電などによってエネルギーを創る「創エネ」の3つが揃うことによってZEHが実現できます。

ZEHとは

 

ZEHはこれからのトレンド

ZEHが注目される背景には、住宅でのエネルギー消費量の大きさや電気代の高騰という問題があります。
エネルギー消費といえば企業や工場などが注目されがちですが、日本国内の全エネルギー消費量の14.1%(2019年度エネルギー需給実績-経済産業省より)を住宅が占めています。
住宅での断熱・省エネ・創エネをより進めることが、高騰している電気代などの光熱費の負担を減らすために重要で、カーボンニュートラルの達成のためには必要不可欠になります。

 

ZEH(ゼッチ)のメリット

では、各ご家庭でZEHにするメリットにはどんなものがあるのでしょうか?

ランニングコストを抑えることができる

住宅をZEH化させることで、光熱費の削減ができます。
ZEHは、現在の省エネ基準より高い水準の住宅性能を求められるため、必然的に高気密・高断熱な高性能住宅となります。
加えて、省エネで電気などの使用量を少なくできるほか、創エネで電気を買う量が減り、余った分は売電することもできるため、結果としてランニングコストを抑えることができます。

ZEH住宅と一般住宅のイニシャルコスト

災害対策

近年、地震や豪雨、台風などさまざまな災害が多く発生しており、多くの地域で大規模な停電などの被害を受けています。
このような災害時に自宅で電気を創ることができるため、災害への備えとして有効です。
実際に2018年北海道大停電時に、太陽光発電システムを設置していた方の約9割が電気を賄うことができたとの結果が出ております。

住み心地や快適性の向上

ZEHは、断熱・省エネ・創エネと複合的なエネルギー活用を実現した住宅で、高い水準の住宅性能を求められます。
その結果、暑さや寒さなどの不快さや部屋間の温度差によるヒートショックなどの健康被害、結露の予防など生活するうえでの住み心地や快適性が高くなります。

リビング・廊下・脱衣所・浴室で起こるヒートショック

ZEHの仕様と基準

住宅をZEHにするためには高い基準をクリアする必要があり、ZEHに適合させる基準には次の4つがあります。

1)強化外皮基準

それぞれの地域ごとに外皮性能(断熱性能UA値)基準を設定していますが、全ての地域において省エネ基準より高い水準の性能を要求されます。
また、UA値だけでなく、平均日射取得率(ηAC値)、気密、防露性能にも留意することが明記されています。

ZEH強化外皮基準

2)再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量を20%以上削減

再生可能エネルギー等を除いて、住宅設備の高効率化や断熱性能などで、基準一次エネルギー消費量から20%以上削減することが求められます。
求められた数値はBEI値として表され、省エネ基準を1.0としてZEH基準は0.8以下となります。

3)再生可能エネルギーの導入

4)1~3により基準一次エネルギー消費量から100%以上削減

ZEH基準を満たすためには再生可能エネルギー(太陽光、風力、地熱など)を作るシステムが必須で、太陽光発電などで再生可能エネルギーを創出することにより、年間の一次エネルギー消費量から100%以上削減することが要求されます。

 

その他に、
1~3に加えて、基準一次エネルギー消費量から75%~100%未満の一次エネルギー消費量削減のNearly ZEH(ニアリー・ゼッチ)
1~3に加えて、基準一次エネルギー消費量から50%~75%未満の一次エネルギー消費量削減のZEH Ready(ゼッチ・レディ)
1,2のみ適合で再生可能エネルギーによる創エネを用いないZEH Oriented(ゼッチ・オリエンテッド)などもあります。

さらに、近年ではZEHの基準をより強化したZEH+(ゼッチ・プラス)という基準もあります。
1)再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量を25%以上削減
2)再生可能エネルギー促進に係る措置3要素のうち2要素以上を満たす
・外皮性能のさらなる強化
・高度エネルギーマネジメント(HEMSによる住宅設備の制御)
・電気自動車活用のための充電設備設置

ZEH+強化外皮基準

ZEHの課題

ZEHの実現には、省エネ、創エネ、自然エネルギーの利用、優れた断熱性・気密性を実現する高い施工技術、パッシブハウスなどの設計、立地など高いハードルをクリアしなければなりません。

そのため、

・施工できる住宅会社の少なさ
・初期投資費用の高さ
・投資を回収できるか不安

などの理由から、現状ZEHはあまり普及しているとは言えない状況になっています。

新築住宅の断熱性能

ZEHの課題として、施工できる住宅会社の少なさに関しては、住宅会社側がレベルアップしなければなりません。
では、初期投資費用の高さや投資を回収できるかなどの課題である、太陽光発電の初期導入費用の高さはどれくらいでしょうか?

調達価格等算定委員会によると2021年の1kW当たりの太陽光発電の設置費用の平均値は288,000円。
家庭用の太陽光発電で主流なのは3~5kWのため、28.8×5=144万円ほどで設置できる計算になります。
総務省統計局の家計調査によると、2021年の4人家族の電気代平均額は1カ月あたり11,376円、年間で136,512円となります。
そのため144万÷13.6万=10.5年使用できれば、回収できるという計算になります。

実際には、設置費用は業者によって変わり、発電量や使用量は各家庭によって変わってくるため一概には言えませんが、年々設置費用は下がっており電気代は上がっているため、その他のメリット・デメリットを鑑みてもZEHにすることのメリットは大きくなってきています。
現在の太陽光パネルは、メンテナンスや機器の交換は必要ですが30年以上使えるものが多く、長く使えれば使えるほど費用対効果は高くなります。

 

まとめ

ZEHは、初期費用の増加やメンテナンス費用などによりコストは高くなると思われがちですが、月々の光熱費削減や補助金などにより、長く使うほどむしろ安く抑えられます。
電気代も年々あがってきており、自家発電自家消費できるメリットは高くなっています。
また、健康面や快適さなど目には見えづらい部分で、生活の質の向上が図れます。
費用面だけに目が向きがちですが、あらゆる面からZEHを検討してみてはいかがでしょうか。

大栄建設は、地元密着の工務店としてZEHの普及に努めています。
地球と家計に優しいZEHにご興味がございましたら、お気軽にご相談ください。

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ZEH(ゼッチ)とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の略。

ネットゼロエネルギー住宅とは、建物の断熱化+機器の高効率化により、使用エネルギーを削減し、さらに、太陽光発電などの創エネルギーを用いることで、エネルギー収支がゼロになる住宅のこと。

大栄建設の ZEH普及実績と今後の目標

2025年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH目標値は75%
2022年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は67%
2021年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は75%
2020年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は50%