新築住宅を建てる際、快適な住まいを実現するために欠かせないのが換気システムです。
特に、第一種換気でダクト式とダクトレス式のどちらを選ぶか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実は、この選択は、住まいの快適性やランニングコスト、さらには健康にも大きく影響します。
それぞれの特徴やメリット・デメリットをしっかりと理解し、後悔しない換気システムを選ぶことが大切です。
今回は、第一種換気のダクト式とダクトレス式の違いを詳しく解説し、ご家族が快適に暮らせる換気システムの選び方をご紹介します。
関連記事:第一種?第三種?住宅性能に合った換気システムの選び方【新築戸建て】
目次
第一種換気のダクト式とダクトレス式換気システム
第一種換気システムは、ダクト式とダクトレス式の2種類があります。
それぞれに特徴がありますので、詳しく見ていきましょう。
ダクト式換気システム
ダクト式は、給気と排気を一台の換気ユニットで制御し、ダクトを通じて住宅全体を換気する方式です。
ダクトによって換気経路を設計できるため、住宅全体の空気の流れや換気量をコントロールしやすく、各部屋への均等な換気が可能です。
しかし、ダクトの設置にはスペースが必要で、ダクトのメンテナンスや清掃の手間やがかかる点がデメリットです。
特に、給気した空気がダクトを通る場合、ダクトのメンテナンスを怠るとカビやホコリを含んだ空気が住宅全体に拡散される恐れがあります。
高い換気性能:ダクトによって効率的に空気を循環させるため、高い換気性能を発揮
計画的な換気:各部屋の空気の流れや換気量を調整することが容易
初期費用が高い:ダクト工事が必要となるため、初期費用が高額
メンテナンスの手間:ダクト内にホコリが溜まるため、定期的な清掃が必要
ダクトレス式換気
ダクトレス式は、ダクトを使用せず、各部屋に設置された換気ユニットで独立して換気する方式です。
一般的に、2台1組で一定時間毎に給気と排気が交互に切り替わることで換気します。
ダクトを使わないため設置が簡単で、リフォームや既存の住宅にも対応しやすく、初期費用もダクト式に比べて抑えられます。
一方で、ダクトがないため、住宅全体で均一な換気を行うことが難しく、広いお家では換気が偏る可能性があります。
また、フィルターのメンテナンスが簡単である一方、給排気が切り替わる際にホコリや汚れが逆流する場合もあるので注意が必要です。
シンプルな構造:ダクトが不要のため、施工やメンテナンスが簡単
初期費用が安い:ダクト式と比較して、初期費用を抑えられる
空気の流れが不安定:ダクトがないため、換気が偏るリスクがある
設置場所に制限:外壁に面した場所に限定され、ショートサーキット現象も考慮しなければならない
ダクト式とダクトレス式どちらがおすすめ?
ダクト式とダクトレス式、どちらを選ぶ?後悔しない換気システムの選び方
ダクト式とダクトレス式のどちらを選ぶかは、住宅の構造、間取り、ライフスタイル、そして重視するポイントによって大きく異なります。
ダクト式は掃除が大変?
ダクト式は、住宅全体にダクトが張り巡らされているため、定期的な清掃が必要です。
一般的に、フィルターは2~3ヶ月に一度、ダクトは5~10年に一度の清掃が推奨されます。
ダクト清掃は専門業者に依頼することが多く、費用は数万円から数十万円かかる場合もあります。
しかし、適切なメンテナンスを行うことで、花粉やPM2.5だけでなく、シックハウス症候群の原因となるVOC(揮発性有機化合物)などの有害物質も効果的に除去できます。
温度管理と電気代は?
第一種換気のダクト式とダクトレス式の電気代を比較する際、熱交換率は重要なポイントです。
熱交換率とは、換気システムが室内の熱をどれだけ逃がさずに、外の空気を取り込むことができるかを示す指標です。
熱交換率が高いほど、冷暖房の負荷が減少し、ランニングコストを削減できるというメリットがあります。
ダクト式は、熱交換率80〜90%と高く、外気を取り入れる際の室内温度の変動を最小限に抑えることができます。
ダクトによって給排気を一台の換気ユニットに集めるため、細かな換気コントロールが可能になります。
一方、ダクトレス式も高い熱交換率を持つタイプが多いですが、熱交換機能の効果が低下する可能性があると言われています。
ダクトレス式は、それぞれの換気ユニットが一定時間毎に給気と排気を切り替え、排気時に室内の熱を蓄えて給気時に熱交換する仕組みですが、蓄えた熱は時間とともに減少し、40~50%程度の熱交換率になるという実験結果があります。
そのため、住宅全体の温度を効率よく維持したい場合、ダクト式の方がメリットが多くなります。
関連記事:冬暖かく夏涼しい!熱交換換気システムで省エネ効果と一年中快適な暮らしを
アレルギーの人や赤ちゃんがいる家庭におすすめは?
ダクト式とダクトレス式どちらの方式も、高性能フィルターを使うことで、花粉やPM2.5などの有害物質を効果的に除去できます。
ダクト式は換気が機械的に制御され、フィルターを通じて外気の侵入をしっかり管理できるため、アレルギー持ちの方にも安心です。
一台の換気ユニットによって花粉やPM2.5、ホコリなどを除去しやすく、室内の空気を清潔に保つことができます。
一方、ダクトレス式もフィルターを通じて換気を行ないますが、住宅の構造や間取りによって換気が不十分な場所が生じる可能性があるとされています。
給気と排気が近すぎて、狭い範囲だけで空気が循環してしまうショートサーキット現象が起こりやすく、特に広い住宅では、均一な換気が難しい場合があるため、アレルギー対策としてはダクト式がより効果的です。
ダクト式とダクトレス式の音問題
換気システム選びで気になる音に関しては、一般的にダクト式の方が静かとされています。
ダクト式は、ダクト内を空気が流れるため、直接的な騒音が少なく、ファンも壁内に設置されることが多く、生活空間に音が響きにくくなっています。
ただし、ダクトの接続部分やファンからの振動音が発生する場合があり、長いダクトを使用する場合、風切り音が発生する可能性もあります。
一方、ダクトレス式はコンパクトなユニットのため比較的静かですが、各部屋の壁面に設置されるため、音が直接生活空間に響くことがあります。
また、ファンが稼働している間は常に音が発生し、給排気の切り替え時の音が気になる場合もあるため、設置場所の工夫が必要です。
関連記事:自然換気と機械換気の違いから見る、快適な住環境を実現する最適な換気方法
まとめ
換気システムは健康や快適性を左右する重要な要素です。
ダクト式は、高い換気能力と計画的な換気ができる点が魅力ですが、初期費用が高く、ダクトの清掃が手間となる場合があります。
一方、ダクトレス式は、シンプルで比較的安価な点が魅力ですが、換気能力に不安があり、室内の空気の流れをコントロールしにくい場合があります。
それぞれの住宅環境やライフスタイル、予算に合ったシステムを選ぶことが、後悔しないためのポイントとなります。
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