新築時の設計やリフォーム・リノベーションで、下がり天井を取り入れることでおしゃれな空間を演出することができます。
しかし、デザイン性だけを重視してしまうと後悔につながることも少なくありません。
下がり天井は空間の雰囲気を変えるだけでなく、機能性や使い勝手にも影響を与えるため、計画の際は注意が必要です。
今回は、キッチンの下がり天井についてご紹介します。
下がり天井にして後悔した理由や設計時のポイント、デザインの選び方や施工時の注意点などを交えながら、理想のキッチンを実現するための知識を深めましょう。
目次
下がり天井とはどういうもの?
下がり天井とは、一部の天井を周りの天井よりも意図的に低くした天井のことを指します。
キッチンに採用されることが多く、基本的にインテリアのデザイン性を高めるために用いられますが、取り入れることでさまざまな効果が期待できます。
視覚的効果
下がり天井には、視覚的なアクセントを加え、空間に奥行きや立体感を持たせる効果があります。
天井の一部を低くすることで、空間を緩やかに仕切り、視覚的にエリアを分けることが可能です。
さらに、異なる高さの天井が組み合わせることで、フォーカルポイントとして視線を自然と誘導し、キッチンエリアを際立たせることができます。
視覚的な変化を与えることで、空間に広がりを感じさせる効果も期待できます。
デザイン的効果
キッチンの天井の高さを変えることで、異なる素材や色を使ったデザインを取り入れやすくなります。
例えば、木目調の温かみのあるデザインや、モダンなデザインなど、さまざまなスタイルに応じた演出が可能です。
また、下がり天井に照明器具を配置することで、キッチン全体の雰囲気を柔らかく照らし出す間接照明を実現できます。
LDKが単調にならないように、統一感を保ちながら、個性的でおしゃれな空間を作り出すことができます。
機能的効果
アイランドキッチンなどのキッチンでは、排気ダクトが露出してしまうことがあります。
下がり天井を設けることで、天井裏に排気ダクトや配線などの設備を自然に隠し、キッチンの見た目をすっきりとさせることができます。
また、換気システムの配置が最適化され、空気の流れがスムーズになり、調理時の煙や臭いを効果的に排出することが可能です。
下がり天井を利用することで、見た目を損なうことなく、効率的な換気を実現できます。
キッチンを下がり天井にして後悔した理由
圧迫感がある
キッチンを下がり天井にすることで、天井が低くなり、キッチン全体が狭く感じられる場合があります。
特に小さなキッチンでは、低い天井が使い勝手や快適さに影響を与え、圧迫感がより高まる可能性があるため注意が必要です。
家具や家電の配置も制限される可能性も考えられるため、キッチンのサイズや使用する人の身長なども考慮して、適切な高さの天井を計画しましょう。
天井の高さを慎重に決めることで、キッチン全体の開放感や使いやすさを確保し、後悔を避けることができます。
コストが高くなる
下がり天井の施工には、追加の材料費や工事費が必要になります。
天井の高さを変える工事や天井裏のダクトや配線の配置が必要で、間接照明を導入しておしゃれに仕上げたい場合は、その設置にも費用がかかります。
デザインや使用する材料によってコストは大きく異なるため、事前によく検討することが重要です。
施工前に詳細な見積もりを取り、必要な費用や工程を把握することが後悔を避ける鍵となります。
掃除の手間がかかる場合も
下がり天井は天井裏に排気ダクトや配線を隠すことで見た目はすっきりしますが、段差部分の隙間にほこりなどの汚れが溜まりやすくなります。
特にキッチンでは油汚れなどが付着しやすく、掃除の頻度や手間が増えることが後悔の要因になることがあります。
下がり天井を設置する際は、見た目の美しさだけでなく、メンテナンスの手間や掃除のしやすさも考慮することが重要です。
キッチンの下がり天井で注意したい設計ポイント
天井からの下げ幅と施工範囲
下がり天井の設計においては、天井からの下げ幅とその施工範囲を慎重に考慮する必要があります。
下げ幅は10~20cm程度が一般的ですが、天井の高さが標準の240cmよりも低い場合、下がり天井を設置すると空間が狭く感じられ、圧迫感やお部屋全体のバランスが崩れる可能性があります。
キッチンの天板やレンジフード、家電や家具の高さも考慮して、レイアウトや動線、作業のしやすさに影響を与えないよう、適切な下げ幅を選定することが重要です。
また、下がり天井の施工範囲も、美しく機能性を損なわないよう考慮することが必要です。
設計段階でしっかりと計画し、快適で美しいキッチンを実現するために、専門家のアドバイスを受けることもおすすめです。
下がり天井のデザイン
下がり天井は単なる空間の仕切りではなく、インテリアとして機能します。
他の部分との差別化を図るため、アクセントとなる素材を採用するケースが一般的で、それぞれの素材の特性がキッチンのスタイルやテイストなど全体の雰囲気を演出します。
そのため、下がり天井の色やデザインは、他のインテリアとの調和も考慮しなければならず、慎重な検討が必要です。
おしゃれで機能的な空間を実現するためには、美しさと実用性を両立させる計画が重要です。
照明計画
下がり天井に採用する照明によってお部屋の雰囲気が大きく変わるため、照明計画は重要なポイントです。
間接照明やダウンライト、ペンダントライトなどを効果的に配置することで、キッチン全体を美しく照らし、居心地の良い空間を演出することができます。
照明の位置や光の色温度、明るさを下がり天井の色や素材に合わせて設計することで、空間の魅力を最大限に引き出すことができます。
照明器具の取り付けや配線も含めて計画することで、後からの手間を軽減し、快適なキッチン空間を実現できます。
まとめ
下がり天井は、適切に設計することで空間にメリハリやデザイン性を加えることができます。
視覚的な魅力や機能的な効果があり、天井の高さが使い勝手や見た目に大きく影響します。
下がり天井にして後悔しないためには、使用する人に合った高さやお部屋全体との調和を考慮することが大切です。
下がり天井を効果的に取り入れて、おしゃれで快適なお住まいを実現しましょう。
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大栄建設の ZEH普及実績と今後の目標
2025年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH目標値は新築75%・既存75%
2023年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築75%・既存0%
2022年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築67%・既存0%
2021年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築75%・既存0%
2020年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築50%・既存0%